次はどこを周ればいいのか?
案件 | 役所回りの営業の効率化 |
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業種 | T社: 公共事業を主として受ける土木建築関連の会社 |
規模 | 営業部員5名 全員が操作 |
問題なかなか良い仕事の情報が入ってこない
【有力な情報が役所でしか入手できない】
T社が属する業種は慣例的に役所の掲示板や担当者から話を聞くことでしか情報を入手できない、足で稼がないといけない業種でした。どうしてもその場に足を運ぶ必要があり、営業部員はそうして情報を収集していました。
得た情報は日報という形で報告を行っていました。週の初めには定期的に前週の成果と今週の目標を報告する会議を行っていました。しかし実のところ、他社よりいい仕事にはありつけていないのではと薄々感じていました。
【昨日も御社の担当者が来られましたよ】
営業担当者は大まかな担当エリアは決められていましたが、自分の記憶のみでたどるため、感覚だけで回るだけでした。報告も日報もそれがほとんど見直しや総括されることはなく、各人任せというよりほぼ放任でした。非効率な営業方法だったのです。その最たる例としてよくあったのが、ある役所に行ったところ、「御社の担当者が昨日も来られていましたよ」ということがしばしば起こりました。熱心さより非効率の方が上回っています。
解決方法 ①データベース処理
紙に綴じられた日報の綴りは、横断的な見方ができません。「誰がどこに行った」を経時的に確認できるだけです。そこでデータベース処理が必要になります。入力する項目は「いつ」「誰が」「どこに行った」だけで、この情報の組み替えから何種類もの表が作れます。
解決方法 ②「見返せる日報」システム
いくつかの表を作りましたが、主要な表は以下の2つです。紙に綴じられた日報ではできない、データを活かす「見返せる日報」です。
1.役所別最終訪問日一覧表 それぞれの役所に最後に行ったのは誰か、それがいつかを一覧で表示します。重複訪問を防ぐためのものです。訪問日があまり近すぎないように、この表で判断します。
2.役所別ノルマ表 すべての役所に等しく周るわけではありません。重点的に周る箇所は年度ごとにノルマを定め、月間で何回周るというようにします。最終訪問日一覧と合わせて、多すぎず少なすぎず周る計画を立てます。